設立趣旨

我が国は、いよいよ大学全入時代を迎え、大学への進学率は益々上昇することが予想されます。しかし、大学の教育費の家計全体における支出割合は、決して少ないものではなく、また、最近の所得格差の増大により収入の少ない家庭の若者の中には、経済的理由により大学への進学をあきらめざるを得ない者も少なからず存在します。また、我が国より優れている学問分野を海外で学びたいという若者も少なくなく、海外留学の費用の負担も平均的なサラリーマン家庭にとっては厳しいものとなります。

優秀な能力を持ちながらそのような教育機関で学ぶことを断念する者がいることは、その者自身の将来のみならず、わが国の将来の発展にも損失を与えかねません。そこで、歯学を履修する課程をもつ大学に在籍する大学生、歯学を履修する課程をもつ海外の教育機関に学びたい者、及び左記以外の履修課程をもつ大学に在籍する大学生達の何か力になりたい旨の意思表示をたびたび表明していました。

その後、卒業生や同業の人達と意見交換し合いながら、この意思の具体化につき考えてまいりましたが、この程、私が個人財産を提供し、これを基金として育英奨学の制度を設け、前述の趣旨に従い運用していくことを企画しました。

この事業の運営にあたっては、私自身の理念の達成とその篤志を永遠に磐石ならしめるため、知友同志の者と相謀り、ここに財団法人鶴見輝彦育英会を設立せしめることにした次第であります。